腎臓(じんぞう)」は、体から老廃物や余分な水分を取り除く役割を果たしたり、いくつかのホルモンの調節をする大切な臓器です。
「慢性腎臓病」では、時間が経つにつれて、徐々に腎臓のはたらきが失われていくことがあります。
腎臓のはたらきが悪くなると、高血圧や貧血などの症状が見られ、もっとひどくなってしまうと、吐き気やおう吐、ひどいむくみが出現します。

ご自身が「慢性腎臓病」かどうか知るためには、尿の中にどれくらいタンパク質が含まれているか、そして、腎臓がどれくらいよく働いているかを表す指標である「eGFR」という値を見ていきます。
尿検査で異常な量のタンパク質が検出されたり、血液検査で「eGFR」の値が低く出た場合、この方は慢性腎臓病かもしれない、と疑います。
一方で、尿検査や血液検査の値から慢性腎臓病ではない、と判断された場合でも、腎機能が「低下している」状態の方もいらっしゃいます。

この時点で「深刻な値ではないから大丈夫」と軽視せずに、腎臓を大切に扱うと、腎臓のはたらきの悪化を食い止め、腎臓を長持ちさせることができます。
病気というものは病気かそうでないか、ではなく、多くの場合、徐々に、徐々に体のはたらきを失わせていくもの。
少しでもご自身の体のはたらきに違和感を感じたら、または、検査の値が低下、または上昇していると言われたら、一刻も早くご相談ください。
できるだけ長く臓器の状態を健康に保てるように、お手伝いします。